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夕凪の街・桜の国

夕凪の街・桜の国_a0022502_8435686.jpg夕凪の街:桜の国
原作は連載漫画。
昭和33年の広島から始まる。
私は存在しないし、物心ついたときは川沿いのバラックと言うのは少なくなっていたと思う。「3丁目の夕陽」でも感じたが、下町やバラックといわれる建物の中がどうなっていたのか想像を絶するものがある。でも人情味ある近隣関係と言うのは面倒くさそうにも思うけど、ちょっと羨ましい。



舗装されていないボコボコの道は沢山あった。あれをどうやって上手く歩くか、トバシが白い靴下に飛ばないように歩く方法、革靴を汚さない方法、大きな水溜りをうまく飛ぶ方法、歩きながらも頭使っていたように思う。道路工事でみる地層の断面、工事のおじさんに話しかけられるとムッとしていた手提げを持つ子ども(ムッとした顔は五月人形だとよく言われた、男!)。

麻生久美子が笑顔で近所の洋服屋を覗き見する姿から始まるので、「時効警察」を思い出して一瞬笑いを期待する自分に苦笑、麻生久美子の優しい演技でドンドン引き込まれていく。

「死ねばいいとおもわれて原爆を落とされたんや(中略)
死ねばいいと思ってた人は、やったーまた1人しによったと
喜んでるやろうか」被爆後十数年も経って・・・・

私は被爆者の差別があっていたことを知らなかった。
被爆者だから結婚できない?
そういう苦しみとも闘ってきたんだ。

誰も何も語らないのを不思議と思っていた主人公が
ようやく「起こったことは忘れるわけがない、
しかし皆前に進まなきゃ仕方ないのや」と悟る。

忘れてはならないし、私達が語り継いで、
目をそらさず色んな視点から知識を入れて
正しい判断が出来るようにしておかねば
マスコミと政府にだまされることになる。

人に歴史アリ、、先祖アリを意識させられた映画だった。
お盆は家族でコレ。


BSでマニラ戦を語る元日本兵、米兵、マニラ兵。
何故マニラを選んだのか(白人政権は他所の国を拠点として
自国を汚さない)
日本兵は異常、平気で子女を殺し、内蔵をえぐる。
マニラ被害者、人を怨んでは生きていけない、
神が私達の罪を許すがごとく、許すしかない、、と言う。

そして90歳近い米兵が嗚咽しながら語る。
「人を殺した事は一生忘れられない、
戦争を始めようと言った人たちが
前線で戦うべきだ。
そうすれば戦争死者はゼロになる」。

by nice68 | 2007-08-13 08:25 | FILM
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